実はいろいろある?ベジタリアン事情あれこれ

実はいろいろある?ベジタリアン事情あれこれ

遠い先の話のように感じていた東京オリンピックも、開催まで残り3年となりました。
開催の折、諸外国からの観光客が増加するだろうと報じられ、様々な文化圏の食に対応できるようにと、ハラールをはじめ食のタブーを見直す飲食店も増えているようです。
今回はそんな食のタブーから、「ベジタリアン」についてお話します。

【野菜だけ食べる=ベジタリアンとは限らない!】

「菜食主義って言うくらいだから、野菜だけしか食べられないってことなのかな?」 と、このように誤解をされる向きもあるとは思いますが、同じベジタリアンと言っても食べられるものには違いがあるそうです。
それは完全な菜食を貫くピュア・ベジタリアンの方でも同様で、動物愛護的観点から完全菜食に加え動物由来製品(毛皮やウール、シルクなど)の着用、使用も制限する場合はビーガン
動物由来製品に制限をかけない場合はダイエタリー・ビーガンと呼ばれています。
ちなみに、日本の菜食で思いつく方が多いお寺の精進料理は、ビーガンとひとくくりにしてしまう場合もあるようです。
ですが、精進料理はニンニクやニラなどの香味野菜を使用しないという決まり事があります。
そのため、こちらも単純に同一視していいものではないんですね!
厳しい制限を設けるピュア・ベジタリアンもあれば、肉類のみに制限をかける場合でもベジタリアンと称する場合もあるそうで、一口にベジタリアンといっても、食べられる食材には大きな幅があるのが現状ということなんです。


【食習慣確認のススメ】

ヘルシーなイメージが強く浸透しているために忘れてしまいがちですが、主菜に肉や魚を使っていない日本料理でも、完全菜食ではない場合があります。
その理由は鰹節や煮干しなどを使用した出汁にあります(精進料理であれば出汁は昆布やしいたけからとっているので問題ありません)。
もちろん、これらの食材はピュア・ベジタリアンの方にとっては食べることのできないものです。
一緒に日本料理を食べに行く時は、予約するついでに使っている出汁がなにを使用しているのか確認するといいかもしれません。
食習慣は本当に多種多様です。
グローバル化によって、自分とは異なる食習慣を持つ方と食事をする機会は昔よりずっと増えました
お互いに食べられるものを、そして、外食であれば対応できるかの確認をするのがベターなのかもしれませんね。

以前働いていた飲食店で「ベジタリアンの方がいる」という会食のご予約を承りました。
ご予約の際は肉料理でなければ大丈夫、というお話だったのですが…実際にご来店頂いてからお話を伺うと、実はそのお客様は魚介類も制限されているとわかりました。
ですが、当時お店が使用していた出汁は、全て鰹を使用していました。
即座に対応することは出来ず、結果、そのお客様はご用意させて頂いたお料理のほとんどをお召し上がりいただくことのできない事態に…!
お客様との確認不足が招いたミスとして、仕事を離れた今でも申し訳なく思う出来事です。
お互いに楽しく、美味しく食事をするための1つのマナーとして、食のタブーは覚えておくといいかもしれませんね。

Text by はむこ/食育インストラクター

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