鍋の定番「ねぎ」いろいろ

寒さ厳しくなる12月。
身体がポカポカと温まる鍋料理が食べたくなる季節ですね。
塩味、しょうゆやみそ味、そしてキムチ味など、どんな味にもぴったりな「ねぎ」についてのお話です。

【ねぎの歴史】

原産地と言われている中国では、紀元前から食べられていたと言われるほど昔からある野菜の1つである「ねぎ」。
日本へは古墳時代頃に伝わったとも言われ、「日本書紀」にねぎについて書かれていることから、奈良時代には栽培が広がっていたとされています。
当時は「キ」と呼ばれ、「気」を意味することから、独特の強い香りが邪気を払い、魔よけの役割を果たしていたとも言われています。
現在、大きく「白ねぎ(根深ねぎ、長ねぎ)」と「青ねぎ(葉ねぎ)」の2つに分けられ、東日本では白ねぎ、西日本では青ねぎが一般的によく食べられています

【ねぎの種類】

●下仁田ねぎ
群馬県下仁田町特産の白ねぎで、産地と形状から「上州ねぎ」、江戸の大名や皇室にも贈られていたことから「殿様ねぎ」とも呼ばれています。
白い部分の直径が5〜9cmと一般的な白ねぎよりもとても太く、肉質がやわらかいのが特徴です。
生だと辛みが強いのですが、加熱することで甘くとろりとした食感に変わるため、鍋物や炒め物におすすめです。

●九条ねぎ
京都府特産の青ねぎで、九条付近での栽培が盛んであったことから、この名がついたと言われています。
冬の寒さに耐えるために糖分の多い粘液を蓄えるため、特有の甘味があるのが特徴です。
やわらかいので鍋物や煮物はもちろんのこと、和え物や細い部分は薬味としても使われます。

●万能ねぎ
スーパーでなどでよく見かける青ねぎですが、万能ねぎは品種名ではなく九条ねぎなどを若取りした葉ねぎの総称です。
小ねぎや細ねぎとも呼ばれ、鍋物や煮物はもちろん、薬味としても様々な料理に使われます。
万能ねぎは福岡県で生産された青ねぎ「博多万能ねぎ」の商標名です。

●わけぎ(分葱)
植物学的にはねぎと異なり、「ねぎ」と「玉ねぎ」を掛け合わせて出来たものです。
枝分かれが多く、「分けとる葱」という意味で「分葱(わけぎ)」と呼ばれるようになりました。
クセがなく、香りも辛みも少ないので、ぬたや薬味、炒め物などによく使われています。

●リーキ
「西洋ねぎ」やフランス語であるポワローから「ポロねぎ」とも呼ばれる地中海沿岸が原産のねぎです。
現在、日本でも静岡県などで生産されていますがごく少量で、出回っているのはオランダやベルギーなどからの輸入品がほとんどです。
白い部分を刻んでスープや煮込み料理、サラダなどに使われます。


【白と緑の部分では栄養が異なる!?知っておきたいねぎの栄養】

土の中で成長した白い根の部分と、日光に当たって育った緑の葉の部分では栄養が異なります
白い根の部分には免疫力を高める「ビタミンC」や、ねぎ特有の香り成分であり、硫化アリルと呼ばれる「アリシン」が含まれています。
アリシンは、血行をよくして体を温める効果や、疲労回復に働くビタミンB1の吸収を助ける作用があるので、ビタミンB1の多い食材「豚肉」や「うなぎ」などとの食べ合わせがおすすめです。
そして、緑色の葉の部分には、強い抗酸化作用を持ちがん予防にも期待されている「β-カロテン」や「カリウム」や「カルシウム」などのミネラルが豊富です。

白ねぎの葉の部分はつい切り落としてしまいがちですが、味はもちろん、私たちに嬉しい栄養効果もたくさん!
刻んで汁物や炒め物に入れたり、炊き込みご飯や天ぷらの具材にしたりと、余すことなく美味しく頂きましょう!!

Text by まち/食育インストラクター

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